釣果情報│椎野丸

釣果情報

第18回遊漁船雑学講座

皆さんこんにちは!

椎野丸、更新担当の中西です。

 

春は水温上昇とともに多くの魚が岸寄り・浅場寄りに動き、産卵に絡む大型が狙える“夢の季節”。その一方で、朝夕の寒暖差や潮流の切り替わりが激しく、タックルや誘いに繊細さが求められます。ここではノッコミ真鯛(タイラバ/一つテンヤ)、春アオリ(ティップラン/キャスティング)、メバル(サビキ/ライトプラッギング)を軸に、実戦メソッドを整理します。

 

1|ノッコミ真鯛:大型と出会うための“3点セット”
(A) ポジション=レンジ管理 – 産卵に向け駆け上がり〜フラットに差す群れを追う。魚探に“点状/面状”の反応が出る層を底上3〜10mで意識。 – 二枚潮の日はヘッド重め(80〜120g)で縦を維持。着底からハンドル30〜60回転を1セットに。
(B) アクション=“一定”こそ正義 – タイラバは一定速度が王道。活性が低い日は微妙な速度差(±5%)で当たりレンジを探す。 – 触りが出ても合わせない。追尾を誘い、ひったくりを待つ。
(C) マテリアル=シルエット調整 – ネクタイ:春は細身ストレート基調。濁り時はカーリーでアピールUP。 – カラー:定番のオレンジ/レッド/ゴールドに、澄み潮はクリア+ラメをひとつ。
小ワザ: – ショートバイト増→ネクタイを5〜10mm短く。 – バラシ多発→ドラグ1.5〜2.0kg目安で滑らせる。

 

2|春アオリ:ティップランとキャスティングの使い分け
• ティップラン(水深20〜40m/ボート流し)…エギ重め(30〜45g)で底立ち→張らず緩めずのライン管理→小さくハネ上げ→待つ。
• キャスティング(シャロー)…産卵絡みの藻場/岩礁帯を3Dサーチ。表層〜中層の反応が出たらカラーをナチュラル/ケイムラ/アピールでローテ。
ドテラ流しの日: – 角度が付く→号数UP&キャストして角度を作る。 – アタリが遠い→“止め”の間を2拍→3拍に延長。

 

3|メバル:群れのスイッチを入れる“光と層”
• サビキ:ケイムラ/夜光を1本混ぜる。幹糸2.5〜3号/ハリス1.5〜2号で自然な馴染み。
• プラグ/ワーム:ベイトが小さい春は35〜50mmの小粒プラグが効く。レンジ1〜3mをドリフトで。
• 光:明暗の境を横切る斜めの線を通すと“群れのスイッチ”が入りやすい。

 

4|タックルとラインの“春チューン”
• PE:真鯛0.6〜0.8号、アオリ0.6〜0.8号、メバル0.4〜0.6号。
• リーダー:各フロロ2.5〜3号(根ズレリスク高い場所は+0.5号)。
• フック:真鯛は貫通力>強度、アオリはティップで抱かせる柔らかさ、メバルは細軸で刺し重視。

 

5|安全と快適:春は寒暖差&花粉に注意
• レイヤリング:薄手インナー+フリース+レイン。朝夕で脱ぎ着しやすい設計。
• 乾燥対策:目薬・リップ・ハンドクリーム。花粉症の方は密閉アイウェアも◎。

 

6|まとめ:春は“丁寧な1投”が報いる季節
速さより整った基本。レンジ・一定・間。この3つが揃ったとき、ドラグを鳴らす1枚や、重たく乗る1杯がやってきます。余裕があれば船上で小さな記録(時刻/潮/ヒットカラー)を残しましょう。次回は初夏〜盛夏、“楽しい”を釣る秘訣です!

第17回遊漁船雑学講座

皆さんこんにちは!

椎野丸、更新担当の中西です。

 

「一度乗ってみたいけど、何をどう準備すればいいの?」そんな声に、船長目線と乗船者目線の両方から、はじめの一歩を丁寧にガイドします。これさえ読めば“わからない”が“楽しみ”に変わるはず。

 

1|遊漁船は2タイプ:乗合と仕立て(チャーター)
• 乗合:1人から参加OK。定員まで相乗り。コスパ◎。初回はおすすめ。
• 仕立て:グループ貸切。自由度が高く、初心者向けのレクチャーを受けやすい。家族・同僚・仲間内でワイワイ派に最適。
選び方のヒント: – 初めて&少人数なら乗合。費用を抑えつつ雰囲気がわかる。 – 記念日・社内イベント・子連れなど配慮が必要なら仕立て。行程を無理なく設計できる。

 

2|予約のコツ:日程・ターゲット・天気・潮をセットで考える
• 日程:仮押さえ→天気予報→最終確認の3ステップ。直前予約は埋まっていることも
• ターゲット:季節の主役(例:春はノッコミ真鯛、秋は青物など)を船の釣果情報やSNSで確認。
• 天気:風向・風速・波高をチェック。穏やかな日は“はじめて日和”。
• 潮:初心者は緩めの潮回りがやりやすい。強潮は仕掛けトラブルが増えがち。

 

3|当日の流れ:集合〜帰港まで
1. 集合/受付(出船60〜30分前)…乗船名簿記入・料金支払い・乗船説明。
2. 乗船/安全説明…ライフジャケット着用・移動時の姿勢・キャビン内の注意。
3. ポイント移動…荷物固定。船首側は揺れやすいので初心者はミドル〜船尾が◎。
4. 実釣…船長の合図で開始。お祭り(ライン絡み)が起きたら焦らず声掛け。
5. 帰港/片付け…デッキ洗い・ゴミ分別・釣果撮影。次回予約もここで。

 

4|持ち物チェックリスト
必須 – ライフジャケット(桜マーク推奨) – レイン/防寒ウエア(波しぶき&体感温度対策) – 防滑シューズ/長靴 – 帽子・サングラス – 飲料(夏はスポドリ+水)/軽食 – 酔い止め(前日就寝/当日朝に) – クーラー(氷/保冷剤)
あると最高 – ネックゲイター・日焼け止め – タオル複数/ウェットティッシュ – 予備仕掛け/スナップ/リーダー – ジップ袋(魚の保存/小物整理) – カメラ/スマホ予備バッテリー

 

5|マナー&トラブル回避
• 挨拶と声掛け:お祭り時はすぐ「巻きます/出します/入れます」の声。
• タバコ/ニオイ:指定場所で。食事中の周囲配慮。
• 場所取り:船長指示に従う。無断移動はトラブルの元。
• フック管理:むき出し禁止。移動時は必ずフックキーパーへ。

 

6|船酔いゼロ計画
• 前日:睡眠/飲酒NG/油っぽい食事控えめ。
• 当日:空腹も満腹も×。酔い止めは出船30分前に。
• 実釣中:遠くの水平線を見る/しゃがまない/スマホ長見しない。

 

7|“はじめて”のあるある失敗例と対処
• 仕掛けが底立ちしない→重さUP&着底→即2巻きの習慣。
• 巻き上げ中のバラシ→ドラグ調整&一定速度で。追いアワセ禁止。
• 竿を船縁に置く→転落/破損の元。常にホルダーへ。

 

8|まとめ:まずは“やさしい日程”から
穏やかな海況&レンタル対応の船を選び、安全第一+小さな成功体験を積みましょう。1枚の真鯛、1本のタチウオ、1パイのアオリ…その手応えはきっと忘れられない思い出に。次回は春の主役を深堀りします!

アジ泳がせアカジョウ狙い

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アカイカ釣りも終わり何釣りするかな〜って事で

アジ釣りからの泳がせ

釣り始めは尺超えがポツポツ

潮が変わりアジの型は小さくなったけど水面でサバが入れ食い。

泳がせのエサは十分

明方からアカジョウ狙い

結果 アカジョウ 1 匹 6.7kg
ネリゴ 1匹 3kg

落とし込みも始まります。
興味のある方連絡待ってます。
阿久根、椎野丸で検索して下さいね。

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8/22.23日アカイカ

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アカイカ釣果

2日間爆釣

0時までに70〜100杯

その後潮が速くなり釣れなくなった。

トップは120〜130位

メタルでの釣果なので上出来でしょう。

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第16回遊漁船雑学講座

皆さんこんにちは!

椎野丸、更新担当の中西です。

さて今回は

~業務規程・点検・装備~

 

2024年以降、遊漁船の安全基準が段階的に強化されています。ここでは、何が義務化されたのか/業務規程に何を書くのか/今日から何を整えるかを、実務目線でチェックリスト化しました。

1|まず把握:義務化された主な安全設備

  • 法定無線設備(携帯除く)陸上と常時通信

  • 非常用位置等発信装置(EPIRB等)で遭難時の自船位置を自動送信

  • 救命いかだ等:荒天でも落水せず退船・待機できる装備

  • 隔壁の水密化等:沈没防止・退船までの時間確保
    適用日は設備ごとに段階的——スケジュール表で必ず確認。 国土交通省

2|業務規程の“必須記載”ポイント

  • 救命胴衣の常時着用(船室外は常時などの運用)

  • 出航中止基準(風・波・視程・雷・潮汐の閾値)とGo/No-Go判断手順

  • 出航前点検項目(船体・機関・無線・救命・気象)と記録の1年保存

  • 酒気帯び確認の方法従業者教育の頻度と内容

  • 通信手段・非常連絡体制(通報手順・役割分担)
    → これらは改正遊漁船業法で**“安全まで含めて”**明記が求められ、登録審査の対象になりました。 農林水産省ジャパンフードアセスメント+1

3|“人”の条件——船長と主任者のアップデート

4|帳票・掲示の再点検

5|県手続きと実務の“つなぎ目”

  • 登録更新新規では、船検証・損保加入・主任者講習修了業務規程などがセット提出になるのが通例。フォーマットは県別に必ず確認。

6|“観光輸送”になっていないか?境界チェック

  • 釣り・瀬渡し・採捕体験=遊漁船

  • **観光・用務輸送=旅客運送(海上運送法)の許可領域(旅客不定期航路事業など)。商品設計時に目的(釣りか運送か)**を明確に。 国土交通省統計情報提供システム+1

7|今日から進める“30日ロードマップ”

  • Day1–7:安全設備の現況棚卸(無線・EPIRB・救命いかだ・水密化)→不足は発注

  • Day8–14業務規程を改正版に更新(中止基準/点検記録/着用ルール/教育)

  • Day15–21出航前点検表&記録簿を運用開始(1年保存

  • Day22–30名簿様式の見直し(緊急連絡・漁場位置の明確化)+船内掲示アップデート

8|チェックリスト(保存版)

  •  都道府県**登録(更新)**を完了

  •  主任者講習の有効期限チェック(5年)

  •  船長の特定操縦免許の有効化・移行対応

  •  無線・EPIRB・救命いかだ・水密の装備確認

  •  業務規程の改正版(保存1年・中止基準・着用ルール)

  •  利用者名簿登録標識の整備

  •  損保証書船検証教育記録のファイリング

※本記事は要点整理です。最新の適用日・様式は所管官庁/県サイトで必ず確認してください(安全設備・主任者講習・登録様式の最新情報)。 国土交通省農林水産省ジャパンフードアセスメント静岡県公式サイト

まとめ

装備の義務化+業務規程の実効化+人(免許・講習)の更新で、遊漁船の安全は“仕組み”として強くなります。
釣果だけでなく法令順守と説明可能性を備えた船は、選ばれ続ける。2025年はルール整備の仕上げ年に——海の安心を一緒につくりましょう。

第15回遊漁船雑学講座

皆さんこんにちは!

椎野丸、更新担当の中西です。

さて今回は

~登録・免許・帳票・境界線~

 

「海のプロとして、お客さまを釣り場へ安全に案内する」——それが遊漁船業。しかし、開業・運営には“守るべきルール”が多岐にわたります。本記事では、登録・免許・帳票・安全・他法令との境界まで、2025年時点の要点をやさしく整理します。

1|まず定義:「遊漁船業」とは?

法律上の遊漁船業は、船で乗客を漁場に案内し、水産動植物を採捕(釣り等)させる事業のこと。船釣り・瀬渡し(磯/防波堤渡し)・採捕を伴う漁業体験などが含まれます。 e-Gov農林水産省ジャパンフードアセスメント

2|関わる主な法体系(全体像)

  • 遊漁船業の適正化に関する法律(遊漁船業法):登録、業務主任者、名簿、業務規程などの骨格。所管は水産庁。農林水産省ジャパンフードアセスメント

  • 小型船舶操縦免許+特定操縦免許:お客を運ぶ小型旅客船・遊漁船の船長には、1級/2級に特定操縦免許が必要(2024年4月制度改正)。所管は国交省。 国土交通省国土交通省統計情報提供システム

  • 船舶安全・設備:無線設備・非常用位置等発信装置・救命いかだ等の安全設備の義務化が段階適用。 国土交通省

  • (参考)海上運送法との境界:本来業務(釣り・瀬渡し)なら海上運送法の適用外。ただし**観光輸送など“純運送”**をすると旅客不定期航路事業等の許可領域に。 国土交通省統計情報提供システム+1

3|開業までの“必須セット”

  1. 都道府県知事への登録(新規・更新とも)
     提出書類の典型:申請書、船検証写し、損害賠償保険の証明、業務規程業務主任者の資格・講習修了証など。

  2. 遊漁船業務主任者の選任&乗船(出航ごと)

    1.  要件:2級以上の小型船舶免許等+実務(1年 or 30日×5時間)主任者講習修了(有効5年)。 農林水産省ジャパンフードアセスメント

    2. 小型船舶操縦免許+特定操縦免許(船長)
       2024年改正で講習・移行措置が整理。既保有者の取扱い・履歴限定・移行講習に注意。 国土交通省統計情報提供システム

    4|“帳票と掲示”の基本

    5|2024–25年の改正ポイント(重要)

    • 業務規程が“安全まで”必須に:出航中止基準、出航前点検と記録(1年保存)、救命胴衣の常時着用ルール、教育、飲酒禁止の確認などを業務規程に明記し、登録審査の対象に。 農林水産省ジャパンフードアセスメント+1

    • 安全設備の義務化:法定無線(携帯除く)/非常用位置等発信装置救命いかだ水密化等が原則義務化(設備ごとに適用時期)。国土交通省

    6|“どこまでが遊漁船?”境界の実務

    • OK(遊漁船):釣り・瀬渡し・採捕体験。

    • NG(別許可領域):**観光・用務の“旅客運送”**だけを行う——旅客不定期航路事業などの許可が必要。 国土交通省統計情報提供システム+1

    7|安全・装備・ライフジャケット

    ※都道府県の様式・細目は必ず最新ページで確認を。

    まとめ

    登録(県)×主任者(講習)×船長免許(特定)×名簿・業務規程×安全設備——ここを押さえれば、法令面の土台は万全。
    “釣らせる”技量に加え、安全と透明性を制度で証明することが、2025年の強い遊漁船の条件です。

8/18 アカイカ

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昨日の釣果

アカイカ トップ100超え

他、80〜90杯

久しぶりの爆釣

イルカが来て1時間休憩したのでそれが無ければ皆さん100超えだったでしょう。

#鹿児島 #阿久根 #甑島 #遊漁船 #椎野丸 #アカイカ
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8/12アカイカ釣果

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トップは80杯

型も良くなり大ケンも釣れる様になりました。

#鹿児島 #阿久根 #甑島 #遊漁船 #椎野丸 #アカイカ
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アカイカ8/1〜3日

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8/1〜8/3アカイカ釣り釣果

8/1 40〜80杯
8/2 20〜100杯
8/3 40〜70杯

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第14回遊漁船雑学講座

皆さんこんにちは!

椎野丸、更新担当の中西です。

 

 

さて今回は

~社会的役割~

遊漁船は、釣りを楽しむレジャーとして知られる一方で、実は社会に対して非常に多面的な貢献を果たしている存在です。単なる「娯楽のための船」ではなく、地域社会、自然環境、観光産業、教育、そして人と人とのつながりを支える「小さな社会資源」として、遊漁船が果たしている役割は年々広がりを見せています。

遊漁船が持つ社会的役割について、6つの視点から深く考察していきます。


1. 地域コミュニティの活性化と地域経済への貢献

● 地元漁師や操船者の副業・継続的収入源

遊漁船業は、沿岸地域における漁業者の新たな収入の柱として定着しつつあります。特に、高齢化や水産資源の減少で伝統的漁業が縮小傾向にある中、遊漁船は地域に経済的循環を生む新たな手段となっています。

  • 漁師による副業としての遊漁船運営

  • 地元旅館や飲食店との連携による観光消費の拡大

  • 港町での雇用創出(ガイド、受付、清掃、整備など)

● 地域アイデンティティの発信

遊漁船が観光客に地域の海の豊かさや文化を体験させることで、海辺の暮らしや風土そのものを魅力として発信する役割を果たしています。


2. 健康とウェルビーイングの促進

釣りやクルージングを通じて得られる自然とのふれあいは、ストレス軽減・心身のリフレッシュにつながります。特に以下のような効果が注目されています。

  • メンタルヘルス改善(自然療法・ブルーセラピー)

  • 運動不足解消、外出促進による高齢者の健康維持

  • 家族や友人と過ごす時間が絆を深める

遊漁船は、単にレジャーを提供するだけでなく、人々の暮らしの質(QOL)を向上させる社会的装置としても機能しているのです。


3. 教育・自然学習の場としての機能

遊漁船は、「体験を通じた学びの場」としての価値も持っています。

  • 子どもたちの海洋教育・環境教育
    → 地域の漁師が先生となり、魚の種類や釣り方、海の危険などを教える「海の教室」が好評。

  • 食育への貢献
    → 自ら釣った魚を食べる体験を通じて、命や食べ物への感謝を学ぶ機会に。

これにより、遊漁船は地域と学校、家庭を結ぶ教育の拠点となり、次世代に自然との関わりを伝える大切な役割を担っています。


4. 高齢者・障がい者・孤立者への社会参加の機会提供

近年では、高齢者や障がいのある人にも優しい遊漁船の取り組みが注目されています。

  • 手すり・スロープの設置、座席の安定化などによるバリアフリー化

  • 付き添いガイドによる見守り・安全配慮

  • 施設と連携した介護レクリエーションとしての釣り体験

こうした取り組みは、海を介して社会とつながる手段を提供し、誰もが参加できる共生社会の実現に貢献しています。


5. 災害時・緊急時のインフラ代替としての機能

遊漁船は、平時はレジャーとして活用されますが、災害時には海上の緊急輸送手段や物資供給手段として活用されることもあります。

  • 地震・津波・台風で陸路が寸断された際の物資搬送

  • 医療支援や避難者の輸送

  • 漁港の復旧作業支援

地域に密着している遊漁船だからこそ、災害時には迅速かつ柔軟に動ける地域インフラとしての役割も果たすのです。


6. 海洋環境保護の啓発と実践の現場

自然の恩恵を受ける立場だからこそ、遊漁船業者は海洋環境保護の担い手でもあります。

  • ゴミの持ち帰りや釣りマナーの徹底指導

  • 小型魚のリリース促進や資源保護啓発

  • 清掃イベントや漂着ゴミ回収活動への参加

  • 地域ルールや漁協との協働による漁業資源との共存

遊漁船が担うこうした活動は、環境教育と実践を結ぶ現場としても注目されています。


結論:海のレジャーを超えて、社会と未来をつなぐ“船”となる

遊漁船は、単なる趣味の延長ではなく、地域社会にとっての貴重な公共資源であり、教育・福祉・観光・環境といった多方面に貢献する存在です。

その社会的役割は、

  • 地域経済の活性化

  • 心と体の健康支援

  • 次世代への自然継承

  • 社会的包摂の場の提供

  • 災害時の対応力の強化

  • 持続可能な環境づくり

という形で、いまも静かに、しかし確実に広がっています。

「海を楽しむ」ことが、「社会を豊かにする」ことにつながる。
これからの遊漁船は、まさにそんな**海と社会をつなぐ“未来型インフラ”**としての進化が期待されています。